水戸黄門のお膝元、吉久保酒造は連続金賞受賞蔵

吉久保酒造の石蔵水戸穀町(現在の本町三丁目)で吉久保清三郎が酒造りのうぶ声をあげたのは寛政二年(1790年)。

もともと米穀をあきなう豪商の主が、黄門さま徳川光圀が作った笠原水道の清らかな水と、地元の良い米でうまい日本酒ができると酒造業に転業、ここに吉久保酒造が誕生しました。やがて徳川家御用達の命を受け、儒学者、藤田東湖先生をはじめ、多くの藩士のごひいきにあずかったという逸話があるそうです。

今日も名杜氏と熱意を燃やす若手蔵人が、昔と同じ地下水を使って仕込みをしています。平成15年より200有余年の間伝承されてきた技術の名人、南部杜氏の佐々木勝雄さんを「東北泉」より招き入れ、佐々木杜氏の鋭い感性・分析力により、原料米から吟味し磨き上げ、喉越しのやわらかな淡麗型でありフルーティーな香りと旨みを醸し出しています。その酒は全国新酒鑑評会などで幾多の金賞を受賞し、名実ともに茨城を代表する酒蔵に成長しました。